Home-Grown Footballers & Overseas Players

[Today's Story]


FIFAが、外国人選手削減を本格的に実行し始めた。


ヨーロッパで最も多くの外国人選手がプレーするPremier Leagueでは、


外国人選手の過多が問題になっている。


自国選手の増加を狙った今回のFIFAの法案は、本当に効果的なのだろうか?



外国人枠の制限案(6+5ルール)が、シドニーで行われたFIFAの会議で、


賛成155、反対5、棄権40、という結果を得て、認められた。


これは、明らかに、Premier Leagueを対象にしている。


2006−07シーズン、498人がスタメンとして試合に出場。


その内の191人がイギリス人(スコットランドウェールズ北アイルランド含む)。


これは全体の41%である。


そして、252人が外国人選手だった。


イギリス人選手が、92−93シーズンの363人から減少している一方で、


外国人選手は49人(92−93シーズン)から大幅に上昇した。


イタリア・セリエAでは、自国出身選手が73%とを占めている。


Premier Leagueが多くの外国人選手を抱えていることがわかる。



先日、Manchester UnitedがChampions Leagueを制した。


Chelseaが準優勝、Liverpoolはベスト4だった。


Premier Leagueのレベルが、実力的にも経済的にも、非常に高い。


テレビマネー、ボスマンルールを可能にしたEUの外国人労働法、


そして自由市場経済に負うところが大きい。



だが、この大成功の一方で、自国出身の選手の活躍が激減した。


若手選手がトップチームでプレーできなくなっている。


かつてイタリア・イングランドで活躍したGianluca Vialli氏が指摘しているが、


これは若手選手たちの「質」のせいでもある。


それは、ユースチーム等のコーチたちや指導内容などが低いことが原因である。


すぐに結果を求められ、それができない若手選手は見切りを付けられてしまうことにもある。


イギリス人選手の移籍金が、外国人選手より高いことも原因だろう。


質の高いイギリス人選手が少ないため、彼らの値段は高くなる。希少だからだ。


こうして、ビッグクラブは高額な移籍金を払わなくてはならない。


それなら、「ready-made」の外国人選手を獲得した方が良い。


需要と供給の問題である。




今回のFIFAの法案で、Premier Leagueは外国人選手を大幅に減少させなければならない。


2012年には、1チームの選手構成が、6人のHome-grown選手と5人の外国人選手になる。


ヨーロッパのビッグクラブもこれに従わなくてはならない。


これが問題の解決になるのだろうか?


Premier Leagueの問題の解決には「自国選手と外国人との健全なバランスが必要」である、と


FA会長も述べている。


しかも、今回のFIFAの案は、EUの労働法に反している。


FIFAはこれの緩和などを主張しているが、簡単ではないだろう。



この問題は解決しなくてはならない重要なものである。


イングランドは2018年のW杯開催を狙っているので、どのような対応をするのだろうか。


しかし、FIFAブラッター会長の考えは、気により手魚を求むである。


Premier Leagueを殺すようなもので、問題の解決にはならないだろう。



若手選手教育の環境改善こそが最善だと思う。



Ryo2412