2008 Olympic Games in Beijing day 2

Japanese boys may need to be entertainers.


サッカー五輪日本代表が、予選敗退した。
10日、躍動するナイジェリアに1−2で敗れた。
2大会連続の予選敗退は何を意味するのだろうか。


ナイジェリア戦の日本は、やや活発だった。
サイド攻撃で幾つか好機を作り出していた。
後ろにいる選手たちが前に空くスペースへ走りこむ追い越しも見られた。


守備陣は、苦労していた。
ナイジェリアの攻撃は予測しずらそうだった。
荒削りだが、鋭い。圧倒的な身体能力は脅威以外の何でもなかった。
前半を無失点で終えた日本は、踏ん張っていた。


ただ、日本はこれを活かせなかった。
奪ったボールを簡単に失っていたことが原因だろう。
ボールコントロールとパスが雑だった。
決定的だったのは、これが試合終了まで続いてしまったことだ。
ディフェンス陣は徐々に、ナイジェリアのスピードに対応できなくなっていた。


ナイジェリアは、躍動感に溢れていた。
パス交換は荒削りだった。しかし、柔らかいボールタッチと圧倒的なスピードが、
それを補っていた。時折見せたトリックは、魔法のように効いていた。
ナイジェリアのサッカーが次第に観客たちを魅了していった。
日本を奈落の底に落とした2点は、あっという間の出来事だった。


このことから、ナイジェリアは楽しいサッカーをしていたことがわかる。
スペクタクルであり、選手たちの即興性が随所に見られた。
逆に、これらは日本に欠けていたものだった。
そして、この事実は、予選敗退という致命的結果となった。


五輪である程度成功した日本から、A代表へ昇格する選手が多い傾向にある。
1996年アトランタ五輪は予選敗退だったが、
ブラジルを降した「マイアミの歓喜」や、ハンガリーに逆転勝ちを納めるなど成功を収めた。
そこから、中田英寿城彰二川口良活選手がA代表の主力となっていった。
2000年シドニー五輪では、「黄金世代」と呼ばれた選手たちがベスト8という結果を残し、
その後、中村俊輔小野伸二など多くの主力がA代表の主軸となっていった。


しかし、この逆だと、少し悲しい現実が浮かび上がる。
五輪の予選リーグ敗退後、多くの選手はJリーグで燻っている。
確かに、2004年アテネ五輪で、現在代表に名を連ねている選手はいる。
松井大輔や田中マルクス闘莉男、阿部勇樹は活躍している。
だが、若い力の多くは、腐ってしまっている。


宝の持ち腐れという悲しい現実。
本来、若手は台頭し、ベテランを脅かさなくてはならない。
実力主義なのだから、年齢は関係ない。


サッカーは楽しくなくてはならない。
攻撃的な試合が、最も観客を楽しませる。
元オランダ代表のヨハン・クライフ氏が言う通り、スペクタクルが大切になる。
これには、高い技術と即興性を要する。
そして、最も大切なことに、これは若いうちにしか身につかない。


北京での予選敗退を臥薪嘗胆にしてほしい。
負けから学ぶことの方が多く、貴重なのだから。


Ryo2412