Football: A Confusing Mess
Will Messi be allowed to play in the Beijing Olympic games?
国際サッカー連盟(FIFA)とバルセロナFC、サッカー・スペインリーグの強豪クラブ、が対立した。
北京オリンピックに臨むアルゼンチン代表は、FWメッシを召集したい。
だが、バルセロナ側はこれを拒否した。8月12日にチャンピオンズリーグ(CL)予備3回戦があるからだ。
オリンピック・サッカーは8月7日から始まる。
代表召集されれば、バルセロナはメッシをその試合で使えないことになる。
23歳以下の選手が代表に招集された場合、クラブはそれを了解しなければならないと、FIFAは決定している。
バルセロナは、the Court of Arbitration(CAS)でFIFAを訴えるようだ。
なぜ、このようなことが起きたのだろうか。防ぐことはできなかったのだろうか。
対策を講じるには、不確実な要素が多すぎたのかもしれない。
オリンピックは4年に1度開催される。時間の猶予があるため、役員たちの重い腰は上がらなかった。
また、欧州のサッカークラブの順位は予想できない。どんなに強豪であろうと、優勝するとは限らない。
もしバルセロナが、昨シーズン、リーグやCLで優勝していたら、この8月の予備戦は日程にはなかっただろう。
次に、代表チームとクラブとの力関係が変化しているためだろう。
後者が前者を凌いでいるのだ。代表は見下されている状況にある。
ブラジル代表MFカカーは、オリンピック出場を所属クラブのACミランによって断られた。
同代表でレアルマドリードのロビーニョもそうだ。
クラブ側が選手に高額な給料を払う。代表戦でケガなどされて、使えなくなるというのは困る。
そして、FIFAは、IOCとのバランスを保ちたい。
オリンピックのサッカーには、23歳以下の選手と、3人のオーバーエイジ選手しか参加できない。
ワールドカップこそが、サッカーの世界最高の大会であるからだ。
オリンピックが、W杯を凌駕しないようにするための規制でもある。
だが、プロ選手が出場せずにアマチュア選手だけの試合では、つまらない。
FIFAと国際オリンピック委員会(IOC)は、こうして妥協した。
今回の騒動で、新たな妥協点が探られそうだ。
19世紀後半のイギリスでは、アマチュア主義とプロ化との対立が起きた。
プロ化が認められ、今日、もはやそれは普通である。アマチュア主義は生き残れなかった。
そして、サッカー協会(FA)がこれを統治している。
こうしてみると、FIFAの抑止力が試されている。
クラブにも訴えられるほど、この協会の統治は怠慢なのかもしれない。
バルセロナやシャルケFC、ドイツの強豪、などは、オリンピックの試合が国際カレンダーに組み込まれていないと主張しているのだ。この主張からすれば、クラブと選手との契約上の問題ではないのかもしれない。
欧州の強豪クラブは、団結するかもしれない。
FIFAにとっては厄介だろう。欧州サッカーが脅威なのだ。
CLが、W杯以上に名誉も価値もある大会になっている。
妥協点が模索されるかもしれない。そして、新たなルールが設置されるだろう。
それは、選手の意思を尊重するものだろうか。それとも、全く逆だろうか。
これによって、オリンピック・サッカーの価値は決まるだろう。
ただ、結局のところ、サッカーでは、長い間、オリンピックは二の次なのだ。
この事実は、くつがえることがないだろう。
Ryo2412